パートでお弁当作りしてます、と人に言うと、すごく反応がいい。
これまで大学でなぞのプロジェクトで働いたりしてきたので、職名を言った後に、仕事内容を補足で説明しないと伝わらず、説明を終えても「はあ…(頭の上にはてなマーク)」みたいな反応しかもらえなかったのが、「イオンに入ってるテナントでお弁当とかお惣菜作ってます」というと、すぐに「すごいね」とか「面白そう」とか言ってもらえるし、仕事内容も伝えやすく、それこそタクシーの運転手さんとでもひと盛り上がりできる。
お弁当作りって、ほめられ仕事なのだなあ、と思う。
とは言え、実際の仕事では、ほめられどころか「叱られ」ばかり。
学生時代の多種多様なバイトから直近の仕事まで振り返ってみても、ダントツいちばん叱られている。
ミスや物忘れがなかなか減らず、いまだに一日一度は叱られて、もはや何を注意されても、はい!すみません!で、落ち込みもせずにすぐ次の作業に取り掛かれるくらいに成長した。
50を過ぎてこんなに叱られるものかとむしろ楽しくなってくるし、「最近仕事が早くなってきたから、次は一つ一つの作業のクオリティを上げようね」と、10歳下の超しごできボスに言われて、ほわわんとノボせる自分もおもしろい。
クリスマスと年末年始は、通常作業にオードブル製作が加わっててんやわんやになる、と聞いていて、覚悟して迎えたクリスマスイブ。
写真では完成形の見本を見ていたけど、実際にオードブル容器に並べるのは初めてで、ボスに教わりながらパーツを埋めていく。
へえ、このカボチャサラダは○○さんの手作りですか?あ、これが美味しいと噂のスパイシーチキンですね!え、このカップサラダ、量多すぎじゃないですか?わあ、真ん中がフルーツなんですね~!
キャーキャー騒ぎながら作っているうちに、自分でも食べたくなって、店売り用オードブル1人前を販売の人に頼んで取り置きしてもらった(ちなみに店売り分は午前中で完売)。
自分で食べてもおいしいものを作って売れるなんて、なんか幸せだなあ、と思う。
や、オードブル作るの不安だったけど、楽しいです!大晦日(私は6時半~14時半勤務)もけっこう楽しみかも、と言ったら、大晦日はクリスマスよりもずっと忙しいらしく、ボスは「ま、当日はそんなこと言ってられないと思いますけどね」とニヤリと笑う。
ところでこの超しごできボス、彼女の声が、私のかつてのルームメイトにそっくりなのだ。
当時、3人で暮らしていた家では、他のふたりが料理好き、私はてきとうに手伝いながら、基本的には味見専門だったので、だから料理の腕が伸びなかったんだよな、と今のパートを始めてから思い知った。
とくにそのルームメイトは、お母さんが料理教室の先生ということもあり、料理のセンスもあったし、いわゆるグルメな人で、彼女のいる名古屋に遊びに行くと、いつもステキに美味しいレストランに連れて行ってくれる。
超しごできボスもルームメイトとちょうど同じくらいの身長(ミニサイズ)だし、声質だけでなく、言葉の勢いとか、メンタリティも似ている。
10回批判して1回ほめる、くらいの割合もそっくりで、だから叱られても、私はちょっとだけ懐かしく、うれしかったりするのである。
ヘンゼルの月夜の森の小石かな背子が洗ひしパスタ皿二枚

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