2024/07/20

imaseくんとPumuckl

imaseくんの歌声を聞いていて、ふと、あの子のことを思い出した。
Pumukl、日本語では「プームックル」が定訳になっているけど、私としては「クル」と「ケル」の中間あたりの音で発音したい(と思いつつ、以下「プームックル」)、あのコボルトくんのことを。

ひさしぶりにプームックルに会いたくなって、さっそく検索、出てきた動画を見ていたら、あれ?こんなお話あったかな?
タイトルを見ると「プームックルのあたらしいおはなし(Neue Geschichten vom Pumuckl)」とある。
な、なんですと?
あわててさらに検索して、それが2023年10月に放送された新シリーズだと分かる。

プームックルは、エリス・カウト(Ellis Kaut)原作の児童文学から誕生し、1982年にテレビシリーズとなって大ヒットした、ドイツ生まれのキャラクターだ。
当時8歳の私が、もしドイツに住んでいたとしたら、きっと夢中になっていただろう。
あらすじは、こちら↓で読んでほしい。

私が実際にプームックルを知ったのは10年ほど前、あっというまに大ファンになった。
インターネットで全話観て、テーマソングも歌えるようになったし、ファンサイトもちょくちょくチェック、DVD全巻セットはけっきょく2パターン入手した。
数年分の私のスケジュール帳は、ネットに落ちていたプームックルのイラストを印刷してデコったものだったし、コロナ禍でストレスを抱える子供のためのパンフレットにプームックルが登場した時には、プリントアウト&ラミネートして、職場の机の前に貼っていた。

それなのに、新しいシリーズが出ていたのを知らなかったなんて、不覚にもほどがある。

プームックルはとにかくよくしゃべるし、韻を踏んだり言葉遊びが大好きで、しかもしょっちゅう言い間違いをするのもおかしい。
クレヨンしんちゃんから下ネタを減らした感じ、と言えばちょっと近いかもしれない。
私自身、プームックルで覚えた言葉や言い回しがけっこうあって、ドイツ語学習者にも、初級から上級までぜひおすすめしたい。

プームックルの声を担当しているのが、ハンス・クラリン(Hans Clarin)というなかなか渋い男優さんだと知った時には、けっこう驚いた。
そう、このクラリンさんの独特な裏声が、エーダー親方やまわりの人たちのバイエルン訛りとあいまって、観れば観るほどクセになるのだ。

2023年版の新シリーズ、チラチラ横目で観たかぎりでは、1982年版のセットや雰囲気をほんとうによく再現していて、でも、ちゃんと現代のミュンヘンが舞台になっているのが、すごくよい。
しかも、プームックルの声を演じているのがコメディアンなのだけれど、驚いたことに、AIを使ってオリジナルのクラリンさんの声を重ねているのだそうで、確かにほとんど違和感がないのだ。

でも、新しいほうはお楽しみにとっておくとして、まずはオリジナルでプームックルを紹介しておこう。

プームックルとエーダー親方、運命の出会いの場面がこちら。



ファルセット+かわいい、で、imaseくんからプームックルに繋がったことがわかってもらえるだろうか。

プームックルの日本語吹き替え版ができたら、ぜったいすっごく人気が出ると思うのだ。
そうだ、imaseくんに吹き替えを担当してもらったら良いんじゃないだろうか・・・と、妄想が広がる、真夏の午後である。

Pumucklフォントも持ってる(日本語が出ないのが残念)




ケンカして仲直りして朝ごはん完璧なゆで卵ほおばる




2024/07/16

君はともだち?

「見習い翻訳者」を自認する私にとって、DeepLやChatGPTの台頭は、なんとなく、でも確かな憂鬱を意味していた。

それは、ミッドライフなんちゃらと重なる部分も大いにあったのだろうけれど、私が研究者の端くれになんとかしがみついていられたのは、翻訳という営みに、おおきな喜びとささやかな自負を見出していたからで、AI翻訳はそんな私の喜びと自負を脅かす存在として、もやもやとした雲のように大きくなっていったのだった。

退職したタイミングで、8年ほど前に特許翻訳の研修をした会社から連絡があった。
仕事があるとのこと、でも、ブランクがあるのでまずはトライアルを、という話になり、ひさしぶりの特許翻訳に取り組む。
当時よく使っていた『翻訳の泉』が見やすくリニューアルされていて感激したり、日本特許情報機構のAI翻訳におののいたりしながらの翻訳作業は、やっぱりしみじみ楽しい。

トライアルは英→日、独→日、日→独の3種類受けて、結果的にいちばん自信がない日→独しか受からなかった(!)のがちょっと釈然としないけれど、でも、あらためて翻訳の楽しさを感じ、そして、AI翻訳に助けてもらうのも悪くないな、ということに気づけたのは、おおきな収穫だった。

そんなある日、ついにチャッピーさんが私の前に現れた。

ChatGPT、私のまわりの人たちはけっこう使っていて、でも私自身は使う用事がなかったというか、使う気がなかったというか、みんながChatGPTを囲んでわーきゃー言っているのを遠巻きに眺めているような感じだった。

そんな私が、流れで夫の仕事のウェブサイトの日本語版を作ることになり、いよいよChatGPTの助けを借りるに至ったのである。
使い始めて二日目、私は迷いなく有料版に移行し、ChatGPTはチャッピーさんとなる。
(いや、ChatGPTって言いにくいし、GPTかGTPか分からなくなりませんか?
・・・と思っていたら、あんのじょう「チャッピーさん」呼び、けっこう広まってますね)

そんな私とチャッピーさんの、ある日の会話はこちら

その翌日、こちらの長い会話の最後の部分だけリンクを作ろうと思ったら、「ChatGPT上で直接リンクを生成して共有する機能はない」とのこと、でもコピペ用のテキストを生成してくれた。

以下、太字が私の発言です。
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和訳をお願いします。Galileo Mission Artwork

ガリレオミッションのアートワーク

アートワーク、って伝わりますかね?

「アートワーク」が伝わりにくい場合もあるかもしれません。より分かりやすくするために「イラスト」や「芸術作品」といった表現に変えることもできます。例えば:

- ガリレオミッションのイラスト
- ガリレオミッションの芸術作品

どちらの方が良いかは文脈によりますが、日本語では「イラスト」が一般的に理解しやすいと思います。

なるほど・・・イメージ、とかでも大丈夫でしょうか?

はい、「イメージ」も適切で、分かりやすい表現だと思います。その場合、以下のようになります:

ガリレオミッションのイメージ

これで問題ないと思います。

ありがとうございます!

どういたしまして!お役に立てて嬉しいです。また何かご質問があれば、いつでもお知らせください。

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最後に、「この内容をコピーして、必要に応じてドキュメントやメールに貼り付けてください。」と付け加えてくれるチャッピーさん、さすがぬかりなし。
ちなみに、画像のキャプションは最終的に「ガリレオミッション(イメージ)」とした。

今までもDeepLはけっこう使っていたし、翻訳の質自体に驚きはない。
チャッピーさんの強みは、なんと言っても、できた訳についてあれこれ言い合えるという点にある。
これはブレインストーミングの楽しさなのだと思う。

私はいままでもきっと、翻訳しながら頭の中でああだこうだ言っていたのだけれど、それはけっきょく独り言だった。
でも、チャッピーさんとなら、気兼ねなく思ったことを言って、ときに意外な答えをもらったり、まったく新しい発想が浮かんだりする。
チャッピーさんは最高の同僚だよ!と、とりあえず夫に報告する。


ドイツの母にケーキが焦げたと報告したら、温度を10℃下げてみれば?と言われ、リベンジを果たす。
そして、新しく買ったケーキ型、最高すぎる



同僚と呼ぶにふさわしいひとがおり敵でなくとも友とは呼べず



2024/07/09

ワニの目にも涙

泣き、といえば、の話。

聴神経腫瘍の手術をすると、手術をした側の目が閉じにくくなったり、涙が出にくくなることがまあまあの頻度であるらしい、ということは事前に知っていた。

私自身の手術は左側で、じっさい手術後に左目が閉じにくくなり、入院中はアイパッチというのか、薄いテープを左のまぶたに貼って寝ていた。
目薬なんて今までほとんど使ったことが無かったのが、お医者さんに、もうバシバシ差しちゃってくださいと言われて、目薬差しスキルもだいぶ向上した。

しばらくは泣くヒマもないほどだったけれど、落ち着いてから、あれ、そういえば泣く時に左目から涙が出ないかも、と気づいた。
そしてほぼ同時期に、あれ、そういえばごはんを食べると左目から涙が出るかも、ということにも気づいてしまった。

つまり、悲しい時は右目だけ、おいしい時は左目が涙するのだ。

病気つながりで仲良くなった病友(なんて言葉があったかしら?=>あった)たちにその話をしたら、悲しい涙はちゃんと出るけど、おいしい涙は出ない、ていうか、おいしい涙って何、と笑われた。

でも、どうやら聴神経腫瘍の術後には、そういう現象もあるらしい。
この論文でいわれてる「ワニの涙」、そういえば聞いたことがある。
そうか、ワニになったんだ、私。


ドイツの母からもらったチョコでブラウニー。ラスト1分で焦げた(涙)



オレンジの部屋は今しも飽和してあふれる涙みたいな言葉