急にある生き物がチヤホヤされることがある。
私が学生の頃は「クリオネ」だった。
何を隠そう、私が初めて持った携帯電話はクリオネのイラスト入りで、会うひとごとに自慢したものだ。
目下のところ、北海道のおみやげ市場を席巻しているのは「シマエナガ」である。
白くて小さくてふわふわな、小首をかしげたアイツが至るところでこちらを見ている。
数年前から徐々におみやげ売り場を侵食し始め、私の勤める大学でも、ふと気づけば一連のシマエナガグッズを展開している。
数年前から徐々におみやげ売り場を侵食し始め、私の勤める大学でも、ふと気づけば一連のシマエナガグッズを展開している。
たしかにヤツらはかわいい。
かわいいけど、あざとい、という印象は否めない。
でも、あざといなと思いつつも、つい大学のロゴ入りシマエナガ付箋に手が伸びてしまう。
シマエナガ商法だ。
わかっていながら、手を出さずにいられない。
・・・
数日前、変な時間に目が覚めてしまい、ネットをさまよっていると、先日切り抜いた「辰さん」の先生によるワークショップのお知らせが目に入る。
今回のワークショップは、あらかじめ切り抜かれた真鍮板を叩いて仕上げるというもの。
その真鍮板の「カタチ」のなかに、アイツがいた。
朝4時に人生初のインスタDMを送ってワークショップに申し込み、地下鉄とバスを乗り継いで、初めて訪れるカフェへ。
まずは美味しく健康的なランチをいただいて、身も心も準備万端、いざ作業台に向かう。
前回は糸鋸と格闘してヘロヘロになったけど、今回はタガネで叩くだけだし簡単かな、と思っていたら、いやいやどうして、なかなか奥深い。
角度や強さを調整しながら、無垢な瞳で見つめるアイツをトントン叩く背徳感。
槌目をつけていくと板がどんどん反っていくので、それを裏から木槌で叩いて平らにする。
ひととおりいい感じで槌目がついたところで、真ん中がくぼんだ木型を使って、おなかまわりの丸みを出してゆく。
今回はブローチに仕上げてもらって、プレゼントする母のイニシャルも入れてもらう。
(ちなみに母は、昨年札幌に遊びに来る予定があり、ホテルの希望を聞いたら、「シマエナガルームがいい!」と言うので予約したものの、けっきょくコロナでキャンセルになったのだった。)
こうして出来上がったアイツことシマエナガちゃんは、質感、重み、そして無垢な瞳、どれをとってもカワイイとしか言えない。
いやほんと、かわいすぎる。
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| ワックスをかけて、つやつやになったアイツ |
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| 森の仲間たち |
朝まだき積もれる雪はふかふかと心に棲まう子ら飛び跳ねる



