2024/08/03

セミオーダーメイドな物語

星占いは好きですか? 

私は、たぶんけっこう好きなのだけれど、でも四六時中好きなわけではなく、星占いを読んで、ほほう、と思っても、だからといって自分の行動を変えたり考えが改まったりすることは、あまりない(はず)。

以前、「自分は双子座の生まれだから、星占いなんか信じない」というレイモンド・スマリヤンの名言を引用しつつ、星占いについてブログに書いたことがある。
当時の私曰く、星占いというのは「お話」であって、「わたしが星占いに対してとりたい態度は、「信じる」「信じない」の二分法ではなくて、「おもしろい」「おもしろくない」、「響く」「響かない」を両端に置いたグラデーションなのだろう」(2010年4月24日…14年前!の記事より)。

上記ブログを書いた時に念頭にあったのは、石井ゆかりさんのことだった。
石井ゆかりさんは、「お話」としての星占いを確立したトップランナーで、ほんのりと占い好きな私とその他多くの人々に、まったく新たな星占いの地平を見せてくれたのだと思う。

石井ゆかりさんと並ぶ現代星占いのビッグスターがしいたけ.さんで、この二人の星占いは、そういえばここ数年、何かしらの節目ごとに読んでいる気がする。

先日たまたま、しいたけ.さんの「2024年下半期占い」を読んでいて、まさにおもしろくて響きまくりの一文に出会ってしまった。

これはどうしても出してしまう例えなのですが、双子座はやはり、「アリとキリギリス」でいうと、キリギリスの成分をけっこう持っている人だったりはします。でも、そこら辺にいるキリギリスと違うところは、あなたは、「アリの短期バイトもできる、特殊なタイプのキリギリス」なのです。

…双子座はどこかで「命を賭けて遊ぼうとしているキリギリスの魂」に深く共鳴しているところがあったりもします。

「言われたことを、何も疑わずにやっていくタイプよりも、ちゃんと自分なりにリスクも踏まえて、その上で遊んでいきながら、この世界の仕組みを知っていこうとするキリギリス先輩はすごいと思う! 」

と、キリギリス的な生き方にリスペクトしていったりもするし、「大人が勝手に決めたかのような、人としての理想像」に従うつもりはなくて、自分の目で確かめ、自分の力でつかみ、そして、遊ぶことの大切さも忘れません。

そして、必要とあらば、アリの短期バイトもするのです。「口だけで言っていてもわからないことがあるし、皆に必要とされている時にサボるようなこともしたくない。ちゃんと愚直に働くこともするよ! 遊び代を稼ぐために、一生懸命働くんだ! えっほえっほ! 」と、そのようなかたちでの社会参加もしていくのです。
あまりにおもしろくて、夫(射手座)に熱く説明してみたものの、この「アリの短期バイトもできる特殊タイプのキリギリス」というキラーワード、そういえば双子座以外のひとにとっても面白いのだろうか、と考えてみると、ちょっと自信がない。
いや、面白いかもしれない、でも、双子座である私ほどその面白みを味わうことはできないだろう、と思ってしまう。
だいたい、石井ゆかりさんにしろ、しいたけ.さんにしろ、少なくとも私は双子座以外の星座は読まないし、読んだとしても、やっぱり双子座の文章を読む面白さには及ばない。

そう考えてみると、星占いは「お話」なのだけれど、それは作者と読者の共同作業で成り立つようなお話であって、イメージとしてはセミオーダーメイドの洋服やアクセサリーに近いのかもしれない。
私の体にぴったり、とはいかなくてもある程度までは合わせてあって、それをまとうことで、日々の生活に意味が加わったり、単純に気分が上がったりするような物語。

というわけで、私はこの夏、「奇跡のキリギリス」目指して、予定を詰め込みカンパイしたいと思う。
みなさまも、よい夏を。





抜け殻を抱えて時を待ちながら蝉は静かに紫陽花となり



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